第二種電気工事士技能試験でよくある失敗

第二種電気工事士の技能試験は、筆記試験と異なり実際に器具・電線を使って回路を組み立てる実技試験です。制限時間40分という短い時間の中で、欠陥(アウト)を出さずに完成させなければなりません。毎年多くの受験者が「惜しいミス」で不合格になっています。この記事では、試験でよくある失敗を具体的に解説し、対策もあわせて紹介します。

1

リングスリーブのサイズ・刻印ミス

リングスリーブ・圧着工具のイメージ

「小」「中」「大」の選択ミスと刻印の間違い

リングスリーブは、電線の太さと本数によって使用するサイズが決まっています。最も多い失敗が「サイズを間違える」ことと、「圧着工具の刻印(○・小・中)を間違える」ことです。どちらも重大欠陥となり、即不合格です。

電線の組み合わせスリーブサイズ刻印
1.6mm × 2本
1.6mm × 3〜4本
1.6mm × 5〜6本 / 2.0mm × 2本
1.6mm × 1本 + 2.0mm × 1本
2.0mm × 3〜4本 / 1.6mm × 多数 + 2.0mm

⚠ 重大欠陥

スリーブのサイズ違い・刻印違いは「重大欠陥」扱い。1つでも該当すれば即不合格です。

💡 対策

試験前に組み合わせ表を手書きでまとめて暗記。圧着前に必ずスリーブサイズを声に出して確認する習慣をつけましょう。

2

電線の剥き過ぎ・剥き不足(絶縁被覆の露出)

被覆の剥き量

絶縁被覆の剥き量イメージ

被覆の剥き量が規定外になっている

ランプレセプタクル・引掛シーリング・露出型コンセントなどへの接続では、絶縁被覆を適切な長さで剥かなければなりません。剥き過ぎると導体が露出して感電・短絡の原因になり、欠陥と判定されます。剥き不足だと端子に入らなかったり、接続不良になります。

特にランプレセプタクルの輪づくりでは、心線を約20mmほど剥いてペンチで丸くする必要があり、形が楕円になったり、向きが逆(反時計回り)になったりするケースが多発します。

器具被覆剥き長さの目安よくある失敗
ランプレセプタクル心線20mm程度(輪づくり)輪の向きが逆・楕円形
引掛シーリング12〜15mm剥き過ぎで被覆が入らない
露出型コンセント10〜12mm端子ネジからの露出が多い
差込形コネクタ12mm全部入っていない・短すぎ

⚠ 欠陥判定

端子のネジから絶縁被覆が2mm以上はみ出している、または心線が台座から露出している場合は欠陥です。

💡 対策

ストリッパーに長さのガイドマークをつける、または使用するストリッパーの「あご」の長さを確認して基準にすると安定します。輪づくりは練習あるのみ!

3

複線図の誤解釈・結線ミス

複線図・結線イメージ

単線図を複線図に正しく変換できていない

技能試験では「単線図」をもとに「複線図」に展開してから施工します。この変換を誤ると、結線そのものが間違った状態で完成してしまいます。スイッチの結線先や3路スイッチ・4路スイッチの接続順を誤るケースが特に多いです。

また、施工条件をよく読まずに電線色を間違える失敗も頻出です。「接地側を白」「非接地側を黒」といった基本は守れていても、施工条件で指定された色指定を見落とすことで欠陥になります。

  • 接地側(白線)は必ずコンセント・ランプの接地側端子へ
  • スイッチには非接地側(黒線)を入れる
  • 3路スイッチの0番端子には必ず黒または白を正しく接続
  • 施工条件で「赤」「青」の指定がある場合は厳守
  • 渡り線の色指定も見落とさない

⚠ 重大欠陥

電線の極性(接地側・非接地側)を逆に接続した場合は重大欠陥。結線箇所すべてに影響します。

💡 対策

試験開始後、まず3〜4分で複線図を紙に書いてから施工に入る習慣をつけましょう。施工条件は最低2回読むこと。

4

ケーブルの長さ・シース剥き量の不足

← 電線の寸法 →±50%以内

ケーブル寸法のイメージ

電線の寸法が短過ぎて欠陥になる

試験の施工条件には「○○cm」という電線の長さの指定があります。完成品の電線の長さが指定の50%未満になっていると欠陥とみなされます。焦って切り過ぎてしまうことが原因のひとつです。

また、アウトレットボックスを使う問題では、シース(外装被覆)がボックス内に適切に引き込まれていないと欠陥になります。シースを剥く位置が浅過ぎると器具に届かず、深過ぎると見栄えが悪くなり判定に影響する場合があります。

⚠ 欠陥の目安

寸法の指定が100mmの場合、完成後の電線が50mm未満だと欠陥。切断ミスは取り返しがつかないので慎重に。

💡 対策

ケーブルを切る前に「指定寸法 + 余裕(器具分)」を確認。初めに長めに切っておき、最後に微調整する順番がおすすめです。

5

器具の施工不良(ネジの締め忘れ・端子の挿し込み不足)

端子・ネジ施工のイメージ

ネジの締め忘れ・緩み・端子の差し込み不足

時間に追われて焦ると、器具のネジを締め忘れたり、端子台に電線を挿し込んだつもりがロックされていないという失敗が起こります。引っ張ると抜けてしまう状態は欠陥です。

差込形コネクタ(ワゴ)では、心線が奥まで入っていないと接触不良になります。透明のコネクタは心線の先端が見えるか確認できますが、確認をサボってしまうのがよくある失敗パターンです。

  • 端子台のネジは正しいトルクで締め、心線が噛んでいるか確認
  • 差込形コネクタは心線の先端が窓から見えるまで挿し込む
  • ランプレセプタクル・コンセントのネジは軽く当てた後、しっかり締める
  • ランプシェード(カバー)・プレートの取り付け忘れに注意
  • 施工後に全体を指で確認する「最終チェック」を習慣に

💡 対策

完成後の「5点確認」を習慣に。①スリーブの圧着 ②コネクタの挿し込み ③端子のネジ ④シースの引き込み ⑤器具カバーの取り付け、を指差しで確認しましょう。

6

時間切れ・時間配分の失敗

40分で完成させる時間感覚が身についていない

技能試験は40分の制限時間内に全て完成させなければなりません。練習では完成できていても、本番では緊張・確認時間・複線図作成で思った以上に時間を消費してしまうケースが多いです。

特に、複線図を丁寧に書きすぎて時間を使いすぎたり、ひとつの工程でミスをして作り直しに時間を取られる失敗が目立ちます。完成はしたが最終チェックができなかった、というパターンも危険です。

工程目標時間
問題読み・複線図作成3〜5分
ケーブルの切断・シース剥き5〜7分
各器具への接続15〜18分
リングスリーブ・コネクタ圧着5〜7分
最終確認・仕上げ残り全て(最低3分確保)

💡 対策

練習は必ず時間を計って行うこと。「30分で施工 → 10分で確認」を目標にペース感を体に覚えさせましょう。


よくある失敗 まとめ

失敗 01

リングスリーブのサイズ・刻印ミス

組み合わせ表を暗記し、圧着前に声に出して確認

失敗 02

被覆の剥き過ぎ・剥き不足

ストリッパーに印をつけて長さを統一する

失敗 03

複線図の誤解釈・結線ミス

施工前に複線図を紙に書き、条件を2回読む

失敗 04

電線の長さ不足

最初は長めに切り、後から微調整する手順で

失敗 05

器具の施工不良

完成後に5点の指差し確認を必ず実施する

失敗 06

時間切れ

練習時から時間を計り「30分施工+10分確認」を習慣に

技能試験は事前の練習量が合否を大きく左右します。上記の失敗パターンを意識しながら、候補問題13問すべてを最低1回ずつ施工してみましょう。ミスを記録して繰り返さないことが合格への近道です。みなさんの合格を応援しています!💪

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